撮影テクニック

【撮影方法】ポートレートの始め方ーモデルさんの見つけ方

ポートレートの始め方

皆さんポートレート撮影ってやった事ありますか?

私は一眼レフカメラの世界に手を出してから約8年間、風景写真を専門に撮影してきましたが、今年の秋からこれまでずっとやりたいと思っていたポートレート撮影にようやく挑戦し始めました。

今はほぼ隔週でポートレート撮影をしているくらいポートレート熱が最高潮の状態。

そんなわけで今後は「絶景×ポートレート」の記事が増えていくと思うんですが、ポートレート初心者だからこそ書ける記事もあるんじゃないかという事で、今回は

完全独学のポートレート初心者が実体験を元に送る「ポートレートの始め方」

です。ポートレートを始める上で必要な基本的な知識から実際にモデルさんに依頼をしてポートレート撮影を行う流れまで解説していきます。(初心者が)

特に多くの方がブチ当たるであろう壁「モデルさんの探し方」に特に重点を置いてそのコツなどをお伝えできればと思いますので、ポートレートをやってみたいと思いながらなかなか始められずにいる方は是非ご覧下さい♪

CONTENTS

ポートレートを始めるのは難しい?

私自身、数年前からポートレートはずっとやってみたいと思っていたんですが、周りにポートレートをやっているカメラマンもおらずどうやって始めたら良いのか何から何まで全くわからないという状態でした。

撮影スポットに行きさえすれば気軽に撮れる風景写真と違って、ポートレート撮影の場合はモデルさんの協力が必要な事もあり圧倒的にハードルが高く感じますよね。

  • レフ板などの機材を持っていない
  • ポートレート撮影の流れがわからない
  • モデルさんの探し方がわからない
  • 撮影スポットがわからない
  • 撮影時の設定がわからない
  • モデルさんとのコミュニケーションの取り方がわからない

などなど、ポートレートを始める為にはクリアすべき課題が多く、相手がいる事なので失敗もできない

と色々と考え過ぎてしまって、やりたくてもポートレート撮影に手を出していない私のようなカメラマンってかなり多いんじゃないでしょうか。

特に私みたいなコミュ障にとってはポートレートというものはとんでもないハードルの高さに感じていました。

しかしながら私自身今年の秋からポートレートを始め、この3ヶ月の間に9回程ポートレート撮影を行なってきた上でわかったことは

ポートレート撮影はもっと気軽に始めて良い

という事。いざやってみると、ほんと何をそんなに難しく考えていたのかと思うくらい、気軽にポートレート撮影を楽しむ事ができるようになりました。

私自身周りにポートレートをやっているカメラマンも全くおらず、ポートレートに関する知識も全くゼロの状態からのスタートでしたが、今は幸いにもインターネットだけであらゆる情報が手に入る時代です。

ネットの情報だけでも十分にポートレート撮影を始める事は可能なので、私のように悶々と悩んでいる方は是非もっと気軽に考えてみて下さい♪

必要な撮影機材や道具

ポートレート撮影ってレフ板とか外部ストロボをしっかりセッティングして、モデルさんにしっかりポーズを決めてもらって「バシッ」と一枚の写真を撮影するようなイメージですよね。

でも実際カメラマンとしてお金を「もらう側」で撮影するような場合ではなく、趣味でポートレートを楽しむ分にはそこまでの機材は必要ありません。

スタジオ撮影などはまた別だと思うんですが、屋外での有名な観光地などではそもそも邪魔になるのでレフ板を立てられない場合がほとんど。

他のポートレート撮影をしているカメラマンさん達を見ていても、レフ板は外部ストロボをセッティングしてポートレート撮影をしているカメラマンさんはたまにしか見かけないので、撮影機材については悩まなくてOKです。

必ず必要な撮影機材

  • 一眼レフ・ミラーレスカメラ
  • レンズ

ポートレート撮影を始めるにはこの2点のみあればOK。風景写真を撮る時と全く変わらないですね♪

スマホじゃだめなの?って方もいらっしゃると思うんですが、モデルさんによっては「スマホでの撮影はご遠慮頂いております」と撮影規約に書いている方も多いので、流石に一眼レフ・ミラーレスカメラはあった方が良いかと。

カメラ自体がエントリーモデルかハイエンドモデルかなんていうのはカメラマニア以外はわからないので、とりあえずそれっぽいカメラを用意しましょう。

レンズはモデルさんとの距離感的には標準域のレンズが使いやすい気がします。

とはいえ広角で撮る事もあれば望遠で撮る事もあるので、とりあえず今持っているレンズで始めて、撮りたい絵が思い浮かんだら必要なレンズを買い足す形で十分だと思います。

あった方が良い撮影機材

  • ストロボ
  • レフ板

私自身は使った事がないので完全に想像で言ってます。笑

でもyoutubeなどでポートレートの撮影風景を見ていて、いつか使ってみたいな〜という思いはあるのでそのうちまた使う機会があったら記事にしますね。

あった方が良い小道具

ここからはポートレート撮影する上で出来れば用意しておいた方が良いと思う小道具。

  • タオル
  • ブラックシート

タオル

モデルさんに地面や汚れた場所に座って頂く時に下に敷いたり、雨の日の撮影で濡れた時用に綺麗なタオルを2枚ほど用意しておくと便利です。

ブラックシート

こちらもモデルさんに地面や汚れた場所に座って頂く時に敷くためのもの。

私の場合自然の中でのポートレート撮影がメインなので地面が湿気ていたり、広範囲に敷かないとモデルさんの衣装が汚れてしまいそうなシチュエーションが多く、そのような時はブラックシートを使います。

ブルーシートは青が反射して写真に影響してしまうのでブラックシートを使用しています。

画角によっては後からphotoshopで消さないといけない手間もあるんですが、モデルさんにしゃがんでもらうのと座ってもらうのとでは全く違う絵になるので出来ればあった方が良いですね。

ポートレート撮影の種類

ポートレート撮影の基礎知識として、モデルさんを起用してポートレート撮影をするには色々なパターンがあるという事を知っておきましょう。

モデルさんを起用してポートレート撮影する場合、大きく分けて2つのパターンがあります。

  • 撮影会など会社を通すパターン
  • 個人的にモデルさんに依頼するパターン

撮影会など会社を通すパターン

会社を通して撮影会などで撮影する場合はカメラマンとモデルさんが1対1の場合は「個撮・リク撮」、モデルさん1人に対して複数のカメラマンが撮影する場合は「囲い込み撮影・セッション撮影」などと撮影会によって色々なパターンがあるようです。

私自身参加した事がないのであまりよく知らないのですが、いつか参加する機会があったらまた記事にしますね♪

個人的にモデルさんに依頼するパターン

個人的にモデルさんに依頼するパターンの場合は「有償・無償」の違いがあります。

モデルさん自身が料金や活動エリア、撮影条件などを定めているのでモデルさんと条件さえ合えば思い通りのシチュエーションで撮影できます。

ポートレート撮影の流れ

今回の記事では「個人的にモデルさんに依頼して撮影するパターン」の大まかな流れについて解説していきます。

個人的にモデルさんに依頼して撮影する流れ

個人的にモデルさんに依頼してポートレート撮影をする場合は以下のような流れになります。

  1. SNSアカウントを開設する
  2. SNSなどで作例を公開する
  3. 撮影したいモデルさんを探す
  4. 撮影したい撮影スポットを探す
  5. モデルさんに撮影したい旨を伝える
  6. モデルさんに撮影規約・撮影料金を聞く
  7. 撮影したい撮影スポット・日程を伝える
  8. 条件を全て確定させる
  9. 撮影イメージ・希望の衣装を伝える
  10. 待ち合わせ・撮影報酬を渡す
  11. 撮影
  12. 写真の選定・現像
  13. 写真をモデルさんに送る
  14. 写真をSNSなどで公開する

以上がおおまかな流れです。1つずつ解説していきますね。

1SNSアカウントを開設する

写真を趣味にされている方であればほとんどの場合既に持っていると思いますが、自分の作品を公開したり、モデルさんを探して連絡を取るためにTwitter・Instagramなどのアカウントを開設しましょう。

2SNSなどで作例を公開する

こちらも既にInstagramなどで自身の写真の作例を公開している方が多いと思いますが、未だ作例を公開していない場合はSNSやadobeportfolioなどのポートフォリオサイトで作例を公開しましょう。

何者かもわからない上にどんな写真を撮っている人なのか全くわからない状態では流石にモデルさん側も不安だと思うので、風景写真などでも良いのでなんとなくでも自身の作風がわかるような写真を公開した方が良いでしょう。

既に撮影したポートレート作品があればその作品を公開して「こんな写真を撮ってます」とモデルさんに伝えられる方が依頼のDMを送った際に無視される確率が圧倒的に減ると思います。

「これからポートレートを始めたいと思っています!」という感じでポートレート作例が全くなくても依頼を受けてくれるモデルさんも中にはいるかと思いますが、やはり作例が少ない間は無視される確率が結構高いです。この記事を読んでいる方は

いやその1作品目を撮るためののモデルさんの探し方を知りたいんだが?

と思うでしょう。私もそうでした。笑

ポートレート撮影を「これから始めたい」と思っている方にとっては、

  • 練習なのでお金をかけたくない
  • 有償モデルさんに依頼するのは気が引ける
  • 撮影会に参加するのは気が引ける
  • 練習させてくれるモデルさんを探したい
  • 作例を増やしたい

というのが正直なところですよね。

本格的にモデルさんに依頼をする前段階として、とにかくポートレート作例を作る為のモデルさんの探し方については下記の「モデルさんの探し方とコツ 無償モデルさん編」の項目で解説しているのでそちらを参考にして下さい。

3撮影したいモデルさんを探す

依頼したいモデルさんにアピールできる作例ができたら次はSNSなどでモデルさんを探していきましょう。

ここが多くの方がつまづくポイントだと思いますが、下記の「モデルさんの探し方」の項目で簡単にモデルさんを探す方法について解説していますので参考にして下さい♪

作例が少ない初めのうちは無視される事も多く、またスケジュールが合わない可能性も大いにあるので、依頼したいモデルさんの候補は数名検討しておきましょう。

4撮影したい撮影スポットを探す

撮影したいモデルさんが見つかったらそのモデルさんの活動範囲から、そのモデルさんが撮影可能そうな撮影スポットをいくつか検討しておきましょう。

5モデルさんに撮影したい旨を伝える

撮影したいモデルさんと撮影スポットが決まったらSNSのDMなどでモデルさんに撮影させて頂きたい旨を伝えましょう。あくまで個人間のやり取りなので私もこれが正解!といったDMの送り方はわからないんですが、仕事の依頼なので普段仕事で取引先とメールをするような感覚で良いと思います。

参考までに私の場合は初めてモデルさんにDMをする際は下記のような形で依頼をしています。

初めまして、TAKUYAと申します。

○○さんの素敵な写真を拝見して是非撮影をお願いしたいと思いまして、○月中旬〜下旬頃に撮影させて頂く事は可能でしょうか。

ポートレートは始めたところで未だ作例などもあまり無いんですが、もしご都合宜しければ撮影条件や撮影可能エリアなどお知らせ頂けますと幸いです。

と割とビジネスライクな形の文章で依頼をし、直近のスケジュールでは断られる&無視される確率が高いので撮影期間に幅を持たせた上で来月〜再来月の依頼をするようにしています。

名前に関しては本名を名乗った方が良いという説もありますが、私の場合はSNSのアカウント名で名乗っています。

初めてモデルさんにDMを送る時は非常に勇気がいる上に、作例が無い初めのうちは無視される確率も高いですが、ここが頑張りどころです。

コミュ障でもポートレート撮影を始めるためには必ず必要な工程なので、勇気を出してDMを送ってみましょう

注意したいのが、無視される確率が高いからといって手当たり次第にDMを送らない事。

本当に撮りたいと思っている方にDMを送って、「あ、これ無視されたな」っとはっきりわかるくらい期間を空けてから別の候補のモデルさんに声をかけるようにしましょう。

6モデルさんに撮影規約・撮影料金を聞く

上記のメールで「撮影条件について教えて下さい」と依頼しているので、無視されず幸いにも反応頂けた場合はモデルさんから撮影料金や撮影可能な曜日・撮影可能エリアなどの条件がDMで送られてくると思います。

自身のホームページにまとめている方や、Twitterのツイートに記載している方、Instagramのストーリーにあげている方、文章で送ってくれる方などモデルさんによってスタイルは様々ですが、撮影料金については公開していないモデルさんが多いのでここで初めて撮影料金を知る事ができるパターンが多いです。

7撮影したい撮影スポット・日程を伝える

モデルさんの条件と折り合い、撮影可能エリア・曜日がわかったら撮影したい撮影スポットと日程を伝えましょう。撮影日程についてはモデルさんの都合もあるのでピンポイントではなく何日か候補を挙げた方が良いですね。

8条件を全て確定させる

モデルさん側がOKの場合は「何日でしたら大丈夫です」とOKの日程を教えてくれるので、ここまできたら

  • 撮影日
  • 撮影時間
  • 撮影スポット
  • 撮影報酬
  • 交通費
  • 待ち合わせ場所

などの諸条件を確定させましょう。

待ち合わせ場所は撮影スポットではなく撮影スポットの近くの駅で待ち合わせをして撮影スポットへ向かう(移動時間も撮影時間に含む)という方が多いので、駅から撮影スポットまで距離がある場合は注意が必要です。

待ち合わせ場所が確定したらモデルさんの交通費も確定するので、モデルさんに交通費を聞き、撮影料金の総額も確定させましょう。

9撮影イメージ・希望の衣装を伝える

撮影スポットと日程が決まったら次は撮影日までに自分が撮影したいイメージや希望する衣装を伝えましょう。

私の場合はInstagramなどで集めた参考写真をまとめて撮影イメージ として送り、衣装に関しても参考写真をまとめて「清楚な印象の白いワンピース」や「秋っぽい白やベージュ系の衣装」などざっくりしたイメージ をいくつか候補として伝えています。

自身で着てもらう衣装を用意していく場合は別ですが、モデルさんが持っている衣装の中で撮影を行う場合は持っていない可能性も高いのである程度選択肢に幅を持たせた方がよいですね。

モデルさんの中には希望を伝えたら「こんな衣装でどうでしょう?」と自身の持っている衣装の中から参考写真を送って下さる方もいらっしゃるので、希望の衣装を伝えておくと事前に撮影イメージ を固めやすいですね。

10待ち合わせ・撮影報酬を渡す

撮影日が来たら待ち合わせ場所には極力早めに着いておいて、できればロケハンまでしておくのがベターですね。(私はこれまで渋滞やら道を間違えたりで2回遅刻しましたが。)

トラブルを防ぐ為にも撮影報酬は基本的に先払いなので、待ち合わせ場所に集合して軽く挨拶をすませたらまずは撮影報酬をモデルさんに渡しましょう。

一般的なマナーとして、撮影報酬は裸のまま渡すのでは無く封筒に入れて渡すようにしましょう。コンビニなどで売っている白い無地の封筒で大丈夫です。

11撮影

ここまで来たらいよいよ待ちに待った撮影ですね♪

待ち合わせ場所から撮影スポットまでの道中はお互いの緊張をほぐす為の貴重な時間ですので、スムーズに撮影に入る為にも色々お話ししてみましょう。

撮影時のモデルさんとのコミュニケーションの取り方については下記の「モデルさんとのコミュニケーションについて学ぶ」の項でご紹介していますので参考にして下さい。

12 撮影した写真の選定・現像

撮影が終わったら次は作品として仕上げる写真を選定・現像していきましょう。

私は連写するタイプなので1回の撮影あたり1000枚〜2000枚程撮影するのでこの選定作業がめちゃくちゃめんどくさいんですが、良い作品に仕上げる為にもちょっとでもモデルさんが美しく写っている写真を選定しましょう。

現像については基本的には普段通りで良いと思うんですが、ポートレートの場合は肌レタッチの方法なども事前に学んでおくと良いと思います。(私はあまり肌レタッチしないタイプですが)

12 撮影した写真をモデルさんに送る

写真が仕上がったらモデルさんに写真データを送りましょう。写真データのやり取りはモデルさんによって様々ですが、googleフォトで送る形ならほとんどのモデルさんは対応できると思います。

SNSなどに上げる前にモデルさん側のチェックが必要な方もいらっしゃるのでSNSなどにアップする前に事前に確認してもらいましょう。

13 撮影した写真をSNSなどで公開する

作品が出来上がったらあとはSNSやブログなどで公開して楽しみましょう。

公開している作例が増えてくると今後依頼したいモデルさんから無視される確率が圧倒的に下がる&モデルさん側からの依頼が増える→作例が更に増える→依頼が更に増える

ポートレートを楽しむ上で最適な環境を作る事ができるので、是非たくさん写真を撮って公開しましょう♪

モデルさんの探し方 基礎知識と心構え編

撮影の流れがわかったところで、次は「モデルさんの探し方」について解説していきます。

ポートレートを始めるにあたってほとんどの方がブチ当たる壁がここですね。モデルさん探しってコツを掴むまでは本当に難しいです。私自身2〜3年間はこの壁に当たり続けていた気がします。

これからポートレートを始める方が私と同じ壁にブチ当たって心が折れる事がないように、実際にモデルさんを探す前にまずはモデルさん探しの基礎知識と心構えについて解説していきます。

有償モデルor無償モデル

まずはモデルさん探しをする上で基本的なところで覚えておいて頂きたいのが、ポートレート撮影をモデルさんに依頼する上で有償の場合と無償の場合があるという事。

これからポートレートを始める方はできれば無償で始めたいと思っていると思いますが、それぞれメリットデメリットがあるので解説していきます。

有償モデルさんのメリット・デメリット

有償モデルさんのメリット

  • 仕事として依頼されている為責任感がある
  • モデル経験が豊富でポージング等お任せでも良い作品になる
  • 美しい・可愛いモデルさんが多い

有償モデルさんの場合はやはり仕事として依頼を受けている分、ドタキャンなどのリスクは非常に低いです。

たくさんモデルの依頼を受けているのでこちらから細かい指示をしなくても「この辺に立ってこっち向きでお願いします」みたいな雑な指示でもお任せで素晴らしい表情やポージングをして下さるモデルさんが多いです。

そういった意味でもどのようにポージングの指示をして良いのかわからないポートレート初心者の方にはむしろ有償モデルさんの方がオススメですね。(指示下さい!っていうモデルさんももちろん中にはいらっしゃいますが)

有償で依頼を受けているモデルさんの場合はモデル業として成立する程の魅力がある方がほとんどなので、シンプルに美しい&可愛いモデルさんが多く、普通に立ってもらって撮るだけでも絵になっちゃうレベルの方が多いです。

有償モデルさんのデメリット

  • 費用が発生する
  • DMで聞かないと撮影料金が不明
  • 依頼した時間内で納得のいく作品を撮り切らないといけない

有償モデルさんのデメリットはなんといっても撮影するのに費用が発生するという事。撮影料金はモデルさんの経験や容姿、また地域などによって本当にピンキリですが、撮影会などでモデルの経験を積んで、現在フリーランスモデルをしている方の場合、概ね

4000〜5000円/1時間+往復交通費

のモデルさんが多い印象です。私の場合一回の撮影でだいたい2〜3時間ほどで依頼する事が多いので、交通費込みでだいたい1万円〜1万5千円程かかります。

カメラマンからすると割と大きな出費ですが、逆の立場で考えると一回の撮影で事前準備やら移動やらでほぼ半日潰れ、衣装代などもかかってくるわけですから、実際それくらいの撮影料はもらわないとやってられないですよね。

一方で無償のモデルさんと比較するとやはり経験も豊富でポージングや表情の引き出しも多く良い作品を作りやすいので、撮影料金に見あっただけの価値は多いにあります。他にも価格帯としては

モデルの仕事を始めたてのモデルさん:1000円〜3000円/1時間+往復交通費

モデル業を専門にしているモデルさん:1万円〜/1時間+往復交通費

などなど、趣味の延長でモデルの依頼を受けているのか、副業で依頼を受けているのか、あるいは専業でモデル業をしているのか、そのモデルさんのスタンスによっても価格帯は変わってきます。

また、プロフィールなどに撮影料金を公開しているモデルさんは以外と少なく、「撮影料金など詳細はDMで」というモデルさんが多いので一度問い合わせしてみないと撮影料金がわからず、声をかけてみるまで出費が読めないというのもデメリットの一つですね。

とはいえあくまで仕事として依頼するわけなので、問い合わせてみて撮影条件が折り合わなければ依頼しなければ良いと思います。

無償モデルさんのメリット・デメリット

無償モデルさんのメリット

  • 費用が発生しない
  • 気楽に撮影できる
  • 時間をあまり気にしなくて良い

無償モデルさんの最大のメリットはあたりまえですが費用が発生しないという事ですね。

そしてモデルさんにもよると思いますが、費用が発生しない分お互い気軽に撮影する事ができ、モデルさんの都合さえ合えば「必ず2時間以内に作品を撮り切らないといけない」などというプレッシャーからも解放されます。

無償モデルさんのデメリット

  • モデルさんを探すのが圧倒的に難しい
  • ポージングや表情の引き出しが少ない
  • 撮影に集中しなくなる

無償モデルさんのデメリットはなんといっても有償モデルさんに比べて「モデルさんを探すのがそもそも圧倒的に難しい」という事。

ポートレートを始めたての方は極力お金をかけたくないと思っている方がほとんどだと思うんですが、逆にポートレートを始めたてで無償モデルさんを探すのはほぼ無理だと思っておきましょう。

作例が増えてくると無償のモデルさんの方からお声かけを頂く事も増えてくるので、初めのうちは有償モデルさんに依頼する事も検討した方が賢明です。

あとは当然モデルさんの経験によりますが、趣味の延長であったり、これからモデル業を始める為の練習であったりする場合が多いので、有償モデルさんと比較するとポージングや表情のパターンは少なくなりがちです。

「無償モデル」ではなく「友人や恋人に無償でモデルを依頼する」場合なんかはポージングなんて出来ないのが普通なので、ある程度「こんなポージングをして欲しい」と指示できるようにカメラマン側が引き出しを持っている必要があります。

また、無償で撮影する場合は費用が発生しない分だらだらと撮影しがちです。

有償モデルさんの場合は現場の状況に合わせて走馬灯のように次々と撮影アイデアを考えていかないといけないのに対して、時間的な制約があまり無く、費用も発生しないのでどうしても撮影に対して集中しなくなってしまいます。

これはカメラマン自身とモデルさんの意識次第ではあるんですが、撮影のスキルアップの為といった意味でも有償モデルさんに依頼する価値があるんではないかと思います。

モデルさん探しは難しい(と感じる)

次に覚えておいておきたいのが、そもそもポートレート初心者にとってモデルさんを探すというのは非常に難しく感じるという事。

方法さえわかれば簡単に探す事ができるんですが、コツを掴むまでは私のようにモデルさんのいない世界線をひたすら彷徨う事になります。

これからモデルさん探しを始める方はこれを知っていないと心が折れてしまうと思うので、まずは恐らくモデルさん探しをする上でみんながブチ当たっている壁(何故難しく感じるのか)について知っておきましょう。

その後でそれを解決する方法についてもご紹介していますので是非参考にして下さい。

理由1モデルさんの数が絶望的に少ない

実際にSNSなどで探してみたらわかると思うんですけど、モデルさん探しの何が難しいって

モデルさんの数が絶望的に少ない(特に地方)

という事。東京や大阪在住の方にとっては比較的解決しやすい問題だと思うんですが、いざ探してみるとモデルの依頼を受けている方って本当に少ないんです。

私は愛知県の名古屋なのでかなり恵まれている方だと思うんですけど、それでも探し方のコツがわかるまではかなり苦労しました。

でも冷静に考えたらそりゃあそうですよね。これまでの人生の中でモデルの依頼を受けている方を友人や知り合いで見た事ありますか?

たぶんほとんどの方は無いですよね。そうなんです。モデルさんってほんと自分の県なら下手したら全員名前覚えられるんじゃないかってくらい少ないんですよ。

有償モデルさんでさえ少ない上に、無償でモデルの依頼を受けている方なんていうのはほぼ絶滅危惧種・空想上の人物くらいの感覚です。

しかも無償モデルさんの場合は運良く見つけたところで競争率も高く、DMをしても無視される確率が極めて高いので、ある程度作例ができてモデルさん側から依頼を頂けるようになるまでは「無償のモデルさんは存在しない」くらいの気持ちでモデルさん探しに望みましょう。

理由2プロフィールに都道府県の記載が無い

モデルさん探しをしているカメラマンあるあるだと思うんですけど、モデルさん探しの何が難しいって

モデルさんのプロフィールに都道府県の記載が無い(特に首都圏)

いやいやいやいやなんでやねん!書いてよ!居場所!都道府県!そこいっちゃん大事やから!

って思うんですけど、本当にどこの都道府県のモデルさんなのか不明なモデルさんってめちゃくちゃ多いんですよ。SNSとか見てても

撮影依頼募集中です♪(都道府県不明)

みたいなモデルさんが多くて(というか半分くらいの方はぱっと見じゃどこのモデルさんかわからない)これが多くのカメラマンの心が折れるポイントの一つだと思います。

理由3無視される事も多い

モデルさん探しが難しい理由の3つめは

作例や実績が無いと無視される事も多い

という事。これも冷静に考えると当然の話ですが、モデルさん側からするとどんな写真を撮っているのかもわからない、顔も見えないカメラマンからの撮影依頼なんて圧倒的に不安ですよね。

ある程度作例が増えてくると無視される事も少なくなってきて、むしろモデルさん側から声をかけて頂く事も多くなってくるんですが、ポートレートを始めた当初はここも心が折れるポイントの一つです。

モデルさん探しをする前の心構え

モデルさん探しが難しく感じる理由をくどくどと説明してきましたが、なんでこんな事を説明したかというと、

私のようにここで挫折しないで欲しい

からです。ポートレートをやってみたいといざモデルさん探しを始めたものの

  • モデルさんの数が絶望的に少ない(特に地方)
  • モデルさんのプロフィールに都道府県の記載が無い(特に首都圏)
  • 作例や実績が無いと無視される事も多い

と心が折れるポイントはたくさんあるわけですが、たぶん始めのうちはみんなブチ当たる壁なので、そういうものだと思っておく方が気が楽です。

また、ポートレートを始めようと思うと「今すぐにでも撮影したい!」という思いが強いと思うんですが、フリーのモデルさんと直接やり取りして撮影を行う場合は

来月〜再来月撮影するモデルさんを探す

くらいの気持ちで気長にモデルさんを探すようにしましょう。というのも、多くのモデルさんは前の月の時点で撮影スケジュールが埋まっている事も多いからです。

ポートレートを始めたいと思っている方は1〜3ヶ月後の撮影に向けてモデルさん探しをするくらいの気持ちで臨むようにしましょう。

初めのうちはモデルさん探しもスケジュール調整も時間がかかりますが、一度毎月の流れができてしまえば毎月でも毎週でも撮影できるようになりますよ♪

モデルさんの探し方とコツ 有償モデルさん編

ここからはいよいよモデルさんの探し方とコツについて解説していきます。モデルさん探しがいかに難しく感じるのかを説明したわけですが、なんでそんなに難しく感じてしまうのかといえば

探し方がわからないから

というだけで、コツさえ掴んでしまえば割とスムーズにモデルさんを探す事ができるようになります

以下実際に私がモデルさん探しに使用している方法とコツについて、まずは有償モデルさんの場合からオススメ順にそれぞれ解説していきます。

有償モデルさんの探し方1Twitter

モデルさん探しで一番オススメしたいのはTwitterです。

なぜTwitterが一番オススメかというと、Twitterの場合はInstagramと違って複数のワードで検索でき、ハッシュタグ以外のワードも検索に引っかかってくれるので圧倒的に探しやすいからです。

とはいえ、モデルさんを探すのにはちょっとしたコツが必要で、これを知らないと以前の私のようにモデルさんの存在しない世界線をただひたすらに彷徨う事になるので、まずはTwitter上でのモデルさん探しのコツについて詳しく学んでいきましょう。

Twitterでのモデルさんの探し方とコツ

Twitterでモデルさんを探す大まかな流れは以下の通り。

  1. 検索欄から近くのモデルさんを検索&フォロー
  2. 検索欄から近くのカメラマンさんを検索&フォロー
  3. 過去のツイートからモデルさんをフォロー
  4. 過去のツイートからカメラマンさんをフォロー
  5. 自動的にモデルさんの情報を取得できるようになる

以上がTwitter上でモデルさんを探すおおまかな流れです。一つ一つ解説していきますね。

1検索欄から近くのモデルさんをフォロー

Twitterで自分の住んでいる都道府県のモデルさんを探す場合は以下のように検索しましょう。例えば私の場合は愛知県の名古屋に住んでいるので以下のように検索します。

  • 愛知 モデル
  • 愛知 ポートレート
  • 愛知 被写体
  • 愛知 サロンモデル
  • 愛知 サロモ
  • 名古屋 モデル
  • 名古屋 ポートレート
  • 名古屋 被写体
  • 名古屋 サロモ
  • 名古屋 サロンモデル

「愛知県」ではなく「愛知」で検索するのがポイント。

「愛知県」で検索すると文章内に「愛知県」とかかれているツイートしか検索にかかりませんが、「愛知」で検索すると「愛知・愛知県」ともに検索にかかるからです。

県名ではなく「名古屋」などの都市名しか文章に入っていないツイートも多いので、お住まいの地域の主要都市名でも検索してみましょう。

そしてこのように検索して気付くのは、このように検索しても「モデルさんのアカウントはあまり検索にかからない」という事。

とはいえ一定数は検索にかかるので、上記のように検索して見つけたモデルさんをフォローしていきましょう。

今のところはモデルさんを探すのが目的なので、同じ地域のモデルさんを見つけたら片っ端からフォローしましょう。

2検索欄から近くのカメラマンさんをフォロー

そしてここからが一番大事なポイントなんですが、1で検索した時に「モデルさんのアカウントはあまり検索にかからない」一方で、「その県でポートレート撮影をしているカメラマンさんのアカウントが検索にかかる」事が多い事に気が付くかと思います。

そしてモデルさん探しで最も重要なのは

同じ地域でポートレート撮影をしているカメラマンさんをフォローする

という事。何故かというと、そのカメラマンさんをフォローしておけば、自分のタイムライン上にそのカメラマンさんが撮影したポートレート写真が流れ、その場合その写真のモデルさんは高確率で同じ地域のモデルさんだからです。

つまり、同じ地域でポートレート撮影をしているカメラマンさんをたくさんフォローしておけば、自動的に同じ地域のモデルさんの情報も入ってくるので、見つけたカメラマンさんのアカウントは片っ端からフォローしましょう。

3過去のツイートからモデルさんをフォロー

2の時点で自動的にモデルさんの情報が入ってくる体制はある程度整ったわけですが、始めのうちはとにかく早くモデルさんを探したいと思うので、先ほどフォローした同じ地域のカメラマンさんの過去のツイートを見て、気になるモデルさんを片っ端からフォローしていきましょう。

そのカメラマンさんが撮影してツイートしているポートレート写真には多くの場合モデルさんのアカウントがタグ付けされているので、そこからモデルさんのアカウントをたどる事ができます。

4過去のツイートからカメラマンさんをフォロー

次は逆に、モデルさんの過去のツイートにもほとんどの場合撮影したカメラマンのアカウントがタグ付けされているので、そこからカメラマンさんのアカウントをフォローしていきましょう。

5自動的にモデルさんの情報を取得できる

ここまでの手順だけでも実に多くの同じ都道府県で活動しているモデルさんを発見できるようになります。

そしてここまでやっておけば、後はフォローしたモデルさん・カメラマンさんのツイートを日々眺めているだけで未だ知らないモデルさんやモデル活動を始めたばかりのモデルさんの情報も常に入ってくるようになるので、ひとまずモデルさん探しで困る事は無くなりますよ♪

有償モデルさんの探し方2Instagram

オススメしたい方法の2つめはInstagramです。

Twitterと違い複数ワードでの検索ができないので少し見つけにくいですが、Instagramでしか活動していないモデルさんもかなり多いので、TwitterとInstagramは両方やるのをオススメします。

モデルさんを見つけるまでの流れは基本的にTwitterの場合と同じです。

同じ地域で活動しているモデルさん・カメラマンさんをフォローする事で、モデルさんの情報が入ってくる状態を作っていきましょう。

1検索欄から近くのモデルさんをフォロー

Instagramで自分の住んでいる都道府県のモデルさんを探す場合は以下のように検索してみましょう。例えば私の場合は愛知県の名古屋に住んでいるので以下のようにハッシュタグ検索します。()内はハッシュタグ検索した際の投稿ボリューム件数。

  • 愛知ポートレート(5000件以上)
  • 愛知モデル(5000件以上)
  • 愛知被写体(1000件以上)
  • 愛知サロンモデル(1000件以上)
  • 愛知サロモ(500件以上)
  • 名古屋ポートレート(4.2万件)
  • 名古屋モデル(6万件)
  • 名古屋被写体(1.3万件)
  • 名古屋サロンモデル(4.4万件)
  • 名古屋サロモ(5.1万件)

Twitterと異なるのは複数ワードでの検索ができないので、単語間にスペースを入れない事。

投稿ボリュームを見てわかる通り、意外と「愛知」のように都道府県名と組み合わせたハッシュタグよりも「名古屋」のように都市名と組み合わせたハッシュタグの方が投稿件数が多い事がわかります。

Twitterの時と同様、検索して見つけたモデルさんのアカウントをフォローしていきましょう。

2検索欄から近くのカメラマンさんをフォロー

次も同様に、検索にかかったカメラマンさんをどんどんフォローしていきましょう。

3過去の投稿からモデルさんをフォロー

次も同様、カメラマンさんの過去の投稿にタグ付けされているモデルさんのアカウントをどんどんフォローしていきましょう。

4過去の投稿からカメラマンさんをフォロー

次も同様、モデルさんの過去の投稿にタグ付けされているカメラマンさんのアカウントをフォローしていきます。

5ハッシュタグをフォロー

Instagramの場合はTwitterと違い、ハッシュタグをフォローする事もできます。検索時に使用した

  • 愛知ポートレート(5000件以上)
  • 愛知モデル(5000件以上)
  • 愛知被写体(1000件以上)
  • 愛知サロンモデル(1000件以上)
  • 愛知サロモ(500件以上)
  • 名古屋ポートレート(4.2万件)
  • 名古屋モデル(6万件)
  • 名古屋被写体(1.3万件)
  • 名古屋サロンモデル(4.4万件)
  • 名古屋サロモ(5.1万件)

などのハッシュタグをフォローしする事で、自動的にフィードにモデルさんの情報が流れる状態を作る事もできます。

6自動的にモデルさんの情報を取得できる

Instagramでもここまでやっておけば、後はフォローしたモデルさん・カメラマンさんの投稿を日々眺めているだけで未だ知らないモデルさんやモデル活動を始めたばかりのモデルさんの情報も常に入ってくるようになりますよ♪

オススメしない有償モデルさんの探し方

有償モデルさんの探し方として最後に私自身使ってみてあまりオススメしない方法についてご紹介します。

モデルマッチングサービス

インターネットで「モデル 探し方」などで検索するとモデルマッチングサービスというカメラマンとモデルさんを繋いでくれるマッチングサービスがでてきますが、結論から言えばこちらは首都圏の方以外にはオススメしません。

私自身数ヶ月使ってみましたが、まずSNSと比較して圧倒的にモデルさんの数が少なく、東京などの首都圏以外は本当に絶望的に登録しているモデルさんの数が少ないです。

愛知県の場合は登録しているモデルさんは10人もいないんじゃないかというくらいの少なさ

しかもマッチングする為にはそこまで高額では無いですが有料で課金が必要な上、登録だけしてちゃんと運用しているモデルさんも少ないのでマッチングしたところで実際に撮影まで繋がる事は極めて稀です。

SNSでのモデルさんの探し方がわからない時は少しこのサービスに期待した部分もありましたが、有償モデルさんの場合はTwitterやInstagramで無料で簡単に探せるので、首都圏の方以外にはオススメしません。

モデルさんの探し方とコツ 無償モデルさん編

有償モデルさんの探し方の次は、無償モデルさんの探し方について解説していきます。

これからポートレートを始めたいと思っている方は

  • 練習なのでお金をかけたくない
  • 有償モデルさんに依頼するのは気が引ける
  • 撮影会に参加するのは気が引ける
  • 練習させてくれるモデルさんを探したい
  • 作例を増やしたい

という気持ちが大きいと思います。

こちらでは厳密に言えば「無償でポートレートのモデルを引き受けてくれる方を探す方法」であって「無償モデルさんを探す方法」とは少しニュアンスが違う部分もありますが、実際に私が行った方法について解説していきます。

無償モデルさんの探し方1 友人・恋人に依頼

言うまでもありませんがほとんどの方がポートレートを始める上で最も手っ取り早く行えるのが、「友人・恋人にモデルを依頼する」という方法。

いや頼める友人や恋人がいないからこの記事読んでるんだが?

という方も多いでしょう。私もそうでした。笑

大学生の方などにとってはクリアしやすい問題かと思いますが、社会人歴が長いとなかなか周りにポートレートモデルをお願いできる友人なんていませんよね。異性の友人となるとなおさらです。

ただやはり撮影に協力してくれる友人や恋人がいるならそれが一番手っ取り早いので、そういう方が周りにいる場合はまずは頼んでみましょう。

無償モデルさんの探し方2 マッチングアプリ

頼める友人や恋人がいない場合にオススメしたいのはマッチングアプリで「撮影に協力してくれる友人や恋人を探して依頼する」という方法。

マッチングアプリを使った事が無い方は抵抗感のある方もいらっしゃるかもしれませんが、今やマッチングアプリはほとんどの方がSNS感覚で使用しているので利用できるものはどんどん利用しましょう。

作例が無いうちは「無償モデルさんを探して撮影を依頼するのはほぼ不可能」なので撮らせてもらえる友人や恋人がいない、周りに写真サークルなども無い方にとっては無償で撮らせて頂けるモデルさんを探す最も簡単な方法です。

男性の場合月額費用がかかってくるので厳密にいえば無償ではありませんが、マッチングアプリで友人や恋人を探して撮らせてもらうだけなら撮影自体は無償である事が一般的なので、実際にかかる費用だけで考えれば有償モデルさんに依頼するよりも圧倒的に費用を抑える事ができます。

ただし当然ですがモデルさんでは無く一般の方を撮影するだけなので、ポージングや表情などの引き出しは全く期待できませんが、あくまでポートレートを始める前段階の練習と、作例作りという意味では最もオススメの方法です。

もちろんSNSなどにアップする場合は相手の許可を得ておくようにしましょうね。あと現在恋人がいる方には当然オススメしません。笑

無償モデルさんの探し方3モデルさんからの依頼

無償モデルさんの探し方の三つ目は逆説的になりますが、TwitterやInstagramなどのSNSでポートレートの作例を投稿して「モデルさん募集中です」とプロフィールや投稿に記載しておきましょう。

ポートレートの作例がある程度増えてくると、モデルさん側から「是非撮影して欲しいです!」とDMなどで依頼を頂けるようになります。

ここまで来ればとりあえずポートレート撮影をする為のモデルさん探しで苦労する事は全くなくなりますね♪

そこから先は自分の「理想のポートレート作品」を作る為に必要な「理想のモデルさん」を探すというまた別の試練が待っているわけですが、やはり作例が増えれば依頼をした際にスルーされる事もほぼなくなるので、まずはたくさん作例を作って自分をアピールできる環境を作りあげましょう。

撮影スポットの探し方

ポートレート撮影でモデルさんの探し方の次に地味に難しいのが「撮影スポット探し」

「そのモデルさんの表情や雰囲気を撮りたい!」という本来的な意味でのポートレート撮影の場合はとりあえず近場の公園や街中で撮影するだけでもOKなので、モデルさん探しに比べればそのハードルは圧倒的に低いと思います。

一方で撮影するシチュエーションにもこだわりたい方にとっては地味に頭を悩ませる問題です。

撮影スポットを探すのが難しい理由

ポートレートをこれから始める方にとっては、「撮影スポット探しって何がそんなに難しいの?」と思う方もいらっしゃると思いますが、始めてみると意外と悩むんですよ。

一体何が悩ましいのかというと、いくつか理由があるので順番にご紹介していきます。

理由1公共交通機関で行ける場所しか選べない

撮影スポット探しを最も難しくしている理由が、ほとんどのモデルさんの場合

車での移動NG

だという事。何度か撮影して関係や信頼感が築けているモデルさんの場合は別ですが、基本的には車移動NGです。

街中や有名観光地で撮影する場合は電車やバスなどの公共交通機関でアクセスできる場合が多いですが、私のように「絶景×ポートレート」なんていうのをテーマに撮影していると「近くの駅から撮影スポットまで車で1時間」なんていうアクセスが絶望的に悪い撮影スポットが多く、「ここで撮影したい!」と思っても行けないパターンが結構あるわけです。

何度か撮影してモデルさんとの関係ができてくれば車での移動をOKとしているモデルさんも多いのですが、初めのうちはここで割と苦労します。

理由2見頃のタイミングに合わせるのが難しい

ポートレート撮影だとお花や紅葉など、季節感のある被写体と一緒に撮影を行う事が多いんですが、モデルさんのスケジュールと撮影スポットの見頃のタイミングを合わせるのが結構難しかったりします

紅葉やコスモスなどの見頃の期間が比較的長い被写体の場合はそこまで大きな問題では無いんですが、桜や彼岸花など、見頃の期間が一週間ほどしかない被写体の場合はモデルさんのスケジュールとドンピシャで合わせに行くのに結構苦労します。

風景撮影に行く時は見頃を外してしまう事なんてザラにあるわけですが、見頃を過ぎた桜や彼岸花なんて見れたもんじゃ無いので、撮影スポットの過去の見頃のデータや今年の見頃予想などを徹底的に調べて見頃を外さないようにする必要があります。

理由3交通費・施設利用料がかかる

撮影スポット選びで難しい理由の3つめが「モデルさんの分の交通費・施設利用料もかかる」という事。

「ここでこのモデルさんを撮影したい!」と思っても、モデルさんの居住エリアと撮影スポットのエリアが離れている場合、交通費が往復で結構な金額になったりします。

施設利用料も基本的にはカメラマン負担である事が一般的なので、たとえば三重県のポートレートの定番撮影スポット「なばなの里」の場合入場料が2500円なので、モデルさんの分も含めると入場料だけで5000円かかります。

他にも、一回の撮影にかかる費用として、

  • モデルさんへの依頼費
  • モデルさんの交通費
  • 自分の車の交通費(高速代など)
  • 自分の車のガソリン代
  • 自分の車の駐車場代
  • 施設の利用料(モデルさん+自分の分)

と、実際にはモデルさんへの依頼費用以外にも様々な費用がかかってくるので、モデルさんへの依頼費用は2時間で8000円程度だったとしても、全て引っくるめると2万円程になってしまうなんていう事もあるわけです。

私の場合は写真で稼いだ分のお金を撮影費用にあてているので盛大に散財していますが、1回の撮影で2万円となってくると正直結構な出費というか、毎回ここまでの費用をかけていてはポートレート撮影を継続する事自体が難しくなってきますよね。

「なばなの里」は入場料も高額な割と特殊な例ですが、あまり考えずに撮影スポットを選ぶといつの間にかとんでもない出費になっている事もあるので、撮影スポットは「交通費・施設利用料」なども含めて慎重に検討しましょう。

撮影スポットの探し方

「撮影スポットを探すのがいかに難しいか」について説明しましたが、探し方さえわかれば費用をかけずに撮影できる撮影スポットはたくさん見つかります。

ここからは具体的に探し方について解説していきますね。

撮影スポットの探し方1 google検索で探す

わざわざ解説するまでも無いような内容ですが、まずはgoogle検索で撮影スポットを探してみましょう。例えば私の住む愛知県の場合であれば

  • 愛知県 ポートレート 撮影スポット

などで検索するだけで、偉大な先人のポートレートフォトグラファーがホームページやブログなどで愛知県のポートレートにオススメの撮影スポットを紹介してくれています。

撮影スポットの探し方2 SNSで探す

google検索同様、TwitterやInstagramなどのSNS上でも「愛知県 ポートレート」などで検索するとたくさんの作例がでてきます。

撮影スポットの情報まで書いてくれているアカウントはそこまで多くは無いですが、たまにちゃんと撮影スポット情報を記載してくれているアカウントも見つかるので、そのようなアカウントを見つけたらフォローしておきましょう。

撮影スポットの探し方3 Pinterestに保存しておく

googleやSNSで気になる撮影スポットが見つかったら「Pinterest」に保存しておきましょう。

Pinterestはそこまで使っている人は多くないと思いますが、Instagramのような写真共有アプリで素晴らしい点が

  • インターネット上の画像なら基本的にPinterestに保存できる
  • TwitterやInstagramなどアプリ上の画像もPinterestに保存できる
  • 保存した画像に自分用のメモを追加できる
  • 保存した画像は自分だけに見れるようにできる
  • 自分で作成したボード(フォルダのようなもの)に整理して画像を保存できる

という点。インターネット上やアプリ上の画像であればスマホのシェア機能から簡単にPinterest内にボードごとに分けて保存する事ができ、保存した画像に自分のメモも追記できるので、

  • 撮影スポット(愛知県)
  • 撮影スポット(岐阜県)
  • 撮影スポット(三重県)
  • etc

のように都道府県別にボードを作っておいて普段からgoogle検索やSNS上で見つけて気になった撮影スポットをPinterestに保存しておきましょう。

Pinterestにシェア(保存)した画像はPinterest上から元画像へのリンクを辿る事もできるので、撮影スポットを改めて探す時にPinterestで簡単に候補地の中から選べるようになってとても便利ですよ♪

撮影時の設定を学ぶ

私の場合「ポートレートだからこの設定で撮る」というカメラの設定は特になく、普段風景写真を撮影しているのとほとんど変わらないノリで撮影しています。

とはいえ、ポートレートを始める前はどのように撮って良いのかわからないというのと、どう撮ったら良いのか参考にできる人もいない(=正解がわからない)という不安もあったのでkindleで一通りポートレートに関する本を読み漁りました。

下記にご紹介する書籍は全てamazonの電子書籍読み放題サービスKindle Unlimited初月無料・月額980円(税込)で読み放題なのでポートレートの撮影方法に関してまずは網羅的に学んでおきたいという方は無料体験を利用して読破する事をオススメします。

無料体験でポートレート関連書籍を読む

Kindle Unlimited公式サイト

ポートレートを始める前に読むべき書籍3選

写真がもっと上手くなる ポートレートテクニック事典101

私がポートレート撮影を始める前に非常に参考になった書籍です。ポートレート撮影に関して完全な初心者に向けた基本的な事から中級者・上級者向けの撮影テクニック、ポートレートのRAW現像に至るまで実に体型的・網羅的に全ページカラー写真・解説付きで丁寧に解説されています。

これからポートレートを始めるならとりあえずこの本を読んでおけば間違い無いという素晴らしい一冊。

「ポーズ・光・色」が最高の表情を作り出す ポートレート写真術

完全な初心者向けではありませんが、SNSなどで人気のポートレートフォトグラファー9名が、実際の作例を掲載しながら「撮影イメージ 」と「その撮影イメージ を実現する為の撮影テクニック」について解説されているので、ポートレートの引き出しを増やす上でとても参考になります。

何より掲載されている写真が非常に美しいので「こんなポートレートを撮ってみたい!」とモチベーションを上げるのにもぴったりの一冊です。

美しいポートレートを撮るためのポージングの教科書

こちらはカメラマン側というよりは主にモデルさん側に向けた書籍ですが、カメラマン側の立場から見ても指示するポージングの参考になります。

更にモデルさん側の目線で書かれているので普段どのように考えてポージングをしているのか、あるいは「こんな風に撮られたい」「こんな風に撮られるのは嫌だ」というモデルさん側の気持ちが非常によくわかるので一度は読んでおいた方が良い一冊です。

モデルさんとのコミュニケーションを学ぶ

最後に私のようなコミュ障の方にとって最大の難関が「モデルさんとのコミュニケーション」ですね。

ネットや書籍でも「モデルさんとのコミュニケーションの取り方」について解説されていたりしますが、こればっかりは活字では全くイメージ がわかないのでyoutubeの動画を参考にしました。

色々な動画を見ましたが、これからポートレートを始めてみたいという方には下記の動画が特にオススメです♪

モデルさんとのコミュニケーション 心構え編

モデルさんとのコミュニケーションに関してしっかり言語化して解説されている動画。「何故そういうコミュニケーションの取り方が良いのか」、とか「コミュニケーションなんてこんなもんで良いんだよ」と理論的に頭に入れておきたい方には非常に参考になります。

心構え編 オススメ動画1

プロのファッションフォトグラファー橘田龍馬さんの動画。橘田龍馬さんの動画はこの他にも「モデルさんとのコミュニケーションの取り方」や「良い表情を引き出す方法」という点において非常に参考になります。

この動画の場合は比較的優しめに解説されていますが、基本的にプロのフォトグラファーを目指している方向けに本気の解説をされているので、始めたての方はちょっと不安になるかもしれませんが、あくまで心構えとして事前に知っておいた方が良いと思います。

心構え編 オススメ動画2

ポートレート撮影を中心に活動されているフォトグラファーさる。さんの動画。

モデルさんとのコミュニケーションってこんなんで良いんじゃない?とゆるい感じでお話しされているので、これからポートレートを始めようと思っている方にとってはかなり不安が取り除かれるんじゃないかと思います。

モデルさんとのコミュニケーション 撮影風景編

心構えについては上記の動画で学んだところで、次は実際のカメラマンさん達がどんな風にポートレート撮影をしているのか色んな方の撮影風景を参考に見てみましょう。

カメラマンによって撮影中めちゃくちゃ話しかける人、たまに指示するくらいでほぼ無言な人など色々いらっしゃるので、自分の人間性に近いカメラマンさんの動画を見ると安心して撮影に臨むことができますよ♪

撮影風景編 オススメ動画1

東京のフリーランスカメラマン早川結希さんの撮影風景動画。心構え編でもご紹介したさる。さんも一緒にモデルさんを撮影されていて、お二人のポートレート撮影時のスタイルの違いも見れて参考になります。

撮影風景編 オススメ動画2

心構え編でもご紹介した橘田龍馬さんの動画。はっきりいってレベル高すぎてこれからポートレート始める方は「いやこんなんできねーよ!」って思うと思います。笑

私も一生こんなに上手にできる気がしない動画ですが、トップレベルのフォトグラファーさんがどのように撮影しているのか見ておいてなんとなく頭の中においておくだけでもかなり参考になると思います。

撮影風景編 オススメ動画3

モデルさんとのコミュニケーション部分の音声はあまり入っていないんですが、めちゃくちゃシュールで個人的に好きな動画です。「自販機カメラマン爆誕」というパワーワード。モデルさんにだけ集中して、背景に気を使えていないカメラマンって結構多いんじゃないでしょうか。

私の場合はむしろ背景や構図に集中しすぎてモデルさんの表情にまで気を配れていないわけですが、背景の大事さを学ぶのにとても良い動画です♪

他にも「ポートレート 撮影風景」で検索すると色んな方の撮影風景がyoutube上で見られるので、「こんなんできね〜よ〜」とか「これくらいならできそうかも♪」とか一喜一憂してみて下さい。

いずれにしても色々見ていくとカメラマンによって色々撮影スタイルがあり、モデルさんによっても違うので

自分の出来る範囲で、出来る事をやれば良い

という事に気がつくと思います。

ポートレートの始め方まとめ

以上が未だポートレートを始めて3ヶ月の超初心者の私がポートレートを始めるまでにつまづいたポイントや悩んだポイント、そしてそれを解決した方法です。

私の場合は始め方がわからず悶々と数年間も悩んでいたわけですが、少しでも同じような悩みを抱えてポートレートに挑戦できずにいるカメラマンさんの一助になれば幸いです。

他にも質問などあれば徐々に追記していきますので是非コメントお願いします♪

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